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絶海の孤島




最近ブレイク中のHONZ記事を見て購入。男気一本搾りな濃い島旅本。だが、そこがいい。ごつくて半裸がよく似似合う、どっちが島人か分からないような怪人ライターが、本土から数十キロ離れ、1日数便しか船がない、まさに絶海孤島の島々、その住人たちと丸一日以上、がっぷり四つに組みあった取材ルポ。「この島の名所は……」「ステキな島です」みたいなねーちゃんが書くようなガイド風紀行本ではない。島のおっさんと一触即発だったとか、観光客がきゃあきゃあうるせえとか、宿の夫婦が喧嘩した煽りを食らって飯が出なかったとか、俺は釣りに来てんじゃねえんだオラとか。著者の入浴シーンも潤沢。ガチである。

日本の離島には、ブルック・シールズもABBAもいらねえ。野球帽かぶったおっさんが殺気立っていて、カゴ押してるおばあちゃんにほっとさせられて、山(ない場合もあり)と海のほか特になんにもない。それが正しい日本の離島、孤島の風景だ。

全く関係ない話だが、先日、個人的に職場のアイドルにしてた女の子が、婚約中であることを知った。日本最高峰の女子高、大学を出て、ドラムを叩くバンド女子。グレタ・ガルボを感じさせる容貌の才媛。沖縄に二人して夏休み行っておられたそうで、もうそれだけで3,4回一人旅するほど好きだった沖縄が「嫌いになっちまった~」という狭量な私は、本書の島旅こそ日本の島旅だと改めて感じた。沖縄でよく見かけた、カップルがイチャイチャするのは、島旅の王道ではない。美男美女不要、男は黙って島人に不快感を与えないようにひっそり行動すべし。島で昼飯のそばを食い、自転車や軽自動車で一周して、島の酒場で一杯やって寝るべし。そして、私も石垣で一度体験したが、「足止め」の恐怖。島から離れられるんだろうか、ドキドキ。これぞ離島の醍醐味。

本書の場合、私が行ったこともない離島どころか「孤島」なのだが、それでも、というかむしろ離島以上に、島旅の作法を求めたい。こうした感想について、別に誰かの共感を得たいとは全く思わないが。極めてエゴイスティックな感想である。ギラついた夏の太陽を浴びながら、真夏のように暑苦しい本書を読んでいると、何やら男気が滴り落ちてくるような感じすらする。アイランダーとしての履歴は著者に遥か及ばないが、島への熱い思いを感じる一冊だった。
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