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6月の新書オーバービュー

最近、現代新書が面白い。5月に出た「騎手の一分――競馬界の真実 (講談社現代新書)」もかなり話題になったが、6月も「ツール・ド・フランス (講談社現代新書)」、「ウルトラマンが泣いている――円谷プロの失敗 (講談社現代新書)」も、それぞれスポーツと暴露話という、受けやすい話題だ。私は、現代新書ベスト5を挙げると杉浦康平時代まで遡ってしまう。世界史・思想など人文系に強くて、硬軟取り混ぜた学術書という印象があったが、装丁変更で長らく迷走していた。以前の現代新書のイメージからするとだいぶ軟派な感じもするが、内容のレベルは高くて読み応えがある。

「騎手の一分」は競馬界を代表する騎手、「ツール・ド・フランス」もツール取材の第一人者、「ウルトラマン」も一族の元社長、余人をもって代え難い人物を起用していて、説得力があるし、第一人者だからこそ知る話も多い。そして、予備知識ゼロでも読ませてしまう文章の力がある。ネットやamazonで評価されているのも分かる。奇をてらわない表題、その分野について、基礎から最新のトピックまで知ることができる。ジャーナリスティックかつ知識を得る、いい新書だ。

ツールも騎手の一分もそうだが、スポーツ入門的な本って意外と少ない。野球サッカーは毎月のように新書が出るけど、ほかのスポーツは全く出ない。買い手が限定されるからだと思うが、ツールのように、日本では知る人ぞ知るイベントは、知りたいと思っても、ゼロから知りたい人へのガイドブックが書店になかなかない。知らなかった世界への扉を作るのも、新書の重要な役割だと思う。毎年だらだら見ているスポーツを体系的に知るというのは個人的にはありがたい。近代ゴルフ史やクリケットも知りたい。そんな新書は出ないだろうが。

中公で「伊藤博文」を出していた瀧井一博の「明治国家をつくった人びと (講談社現代新書)」はエピソード集で、サントリー学芸賞を受賞した伊藤博文より面白かった。

読売巨人軍黄金時代再び (宝島社新書)」またノムさん本で今回も巨人。毎回一緒だというのに、つい買ってしまう。だが、統一球問題が起きる前に「統一球が今年から飛ぶようにみえる」という指摘はさすが。子飼いのカツノリや橋上コーチがいるからだろうが、よく巨人を見ている。第2期原体制になって、大艦巨砲主義、補強中心から、生え抜き・ドラフト重視、ポジションの役割が細分化された。今年の阪神も巨人のスタイルに近い。これもノムさん本にいつも出てくるが「名監督は人を遺す」という格言。V9メンバーからは、ON、堀内恒夫、広岡達朗、森祇晶、土井正三、高田繁など名監督を輩出した。西武黄金時代OBも今のパ・リーグ監督の半分を占めている。数十年後、原時代からも多くの指導者を出すことが、一流の証明だという。

今月一番面白かった本は「バチカン近現代史 (中公新書)」かな。冒頭であれだけ現代新書推ししたのに……。
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