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2月の新書オーバービュー

そろそろアベノミクス新書が量産体制。まあ、バブルの再来という人もいるし当然か。確かに未だかつてないくらいの活況感だが、現時点までのレンジで結論を出すのは性急かなという気がする。日銀総裁も「2年で2%」って言ってるわけだし。そこまでの総量で見ないと、と。小幡績の「リフレはヤバい (ディスカヴァー携書)」が総スカン食らっていたが、出始めている新書を何冊か読んでみたい。にしても、リフレ派、反リフレ派の間にはベルリンの壁より頑丈な「バカの壁」があるように思えてならない。個人的にはどちらが正しいかより、今後どうなるかの方が興味があるが、そんな人間は反リフレ、リフレのどちらにも嫌われそうだなあ。

2月の本、読み物風の本が多くて、あまり印象には残っていない感じ。でいくつか。「なんでもカロリー換算 (PHPサイエンス・ワールド新書)」は竹内薫が共著者。竹内氏の科学系の新書はとりあえず買う。本書もワンクリック毎のカロリーから、原子崩壊のエネルギーまでカロリー換算をしている。太陽光発電の発電効率は物凄い悪く、ほとんどムダになるらしい。

児玉誉士夫 巨魁の昭和史 (文春新書)」は、ロッキード事件の裏の主役・児玉誉士夫の生涯。有馬哲夫は、米政府と丁々発止渡り合って、戦後日本の再建と自分の野望実現を目指した「巨悪」たちを、米公文書を丹念につなぎあわせて再評価するという新書が多く、私も新作が出れば必ず買っている。しかし今回は児玉誉士夫かあ……悪一辺倒ではないというのは分かったが、著者が提示する「自主防衛を目指した国士」という児玉像にはうーむと考えてしまった。児玉機関の戦前の資金量、児玉の戦前の動向がわかったのは良かったが、ロッキード事件の全貌がさっぱりわからない。ロッキード事件に土地鑑がないからかもしれない。記述が細いので通読が難しい。

日の丸家電の命運 パナソニック、ソニー、シャープは再生するか (小学館101新書)」はとりあえず昨年末段階での国内電機業界レポートとしては及第点。家電不振、重電の好況という話。海外勢の好調の理由も書いてあるけど、類書を読めば分かるかなという内容。重電の好調は、家電撤退と経営者に恵まれたという話。ただ、この業界もめまぐるしく変化するから、半年後はどうなってることか。最終章の処方箋はありきたりな内容だった。経営力、イノベーション、技術、パートナー。いつも言われていることだ。

一生好きなことをして暮らすための 「不労所得」のつくり方 (光文社新書)」は、会社が嫌で嫌で仕方がなくて、不動産とデイトレで一山当てた人の話。俺も会社嫌いだけど、不動産や株で、キャッシュ・フローが乱高下するほうが精神的に負担だと思うが。こういう人は、会社に行って毎月サラリーをもらうより、丁半振る方が楽しいし儲かるという、稀有な才覚がある人だと思う。実際、パチプロで暮らしてた時期もあるそうだから。人の参考にはならないだろう。バブル期に千昌夫やのりお師匠が「私の財テク術」を語ってた姿を思い出す。日経先物に現物は連動するので、先物を追っかけてればいいというなら、みんなそうしてるだろうと思う。商船三井を戦場にしているそうだが、今年はともかく、この5年買い目なんてあったんだろうか、まあデイトレだから、長期レンジは関係ないんだろう…とアホルダーの独り言。不動産にしても、減価償却が終わってなくて利回り20%という夢の様な物件がゴロゴロ転がってるんだろうかという疑問を持った。

今月一番面白かった本は「科学史人物事典 - 150のエピソードが語る天才たち (中公新書)」。科学者の色々な人物像を読むのは面白い。大発見をした科学者のユニークな一面だけではなく、ダメな科学者、失敗、偉大な科学者の伝説作りに一役買った無名人……科学史そのものより、そのコンテキストの舞台裏を描いた作りになっている。科学の大発見というととかく、山中教授や湯川秀樹のように「ダメなヤツと言われたけど努力して努力して」という文脈が受け入れられやすくて(断るが山中教授を揶揄する意図は全くない)、そうした偉人伝的な科学者列伝が量産されるが、「適当にやってたらたまたま見つけた」、「最初の発見者を巡って骨肉の争いになった」とか、偉人伝にならない科学者物語も結構ある。変化球な科学者のエピソード集で、読み応えがあった。ウィキペディアで王道の略歴を読まないとその人物の全体像が把握しづらいのが難といえば難ではあるが。
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